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横領してしまった! 全額返済で罪を免れられる?!

2017.8.13

経理担当者が会社のお金に手をだした。

そういう報道を目にすることがあります。

横領額が少額の場合では許されるのでしょうか。

横領罪は単純横領罪、業務上横領罪、遺失物等横領罪に分けられます。

罪の重さは罰金刑から懲役刑とそれぞれ違います。

横領しても被害額を返済すれば罪にならないこともあります。

それでは横領と罪についてみていきましょう。

横領も内容で罪が変わる! 返済で無罪!?

ニュース番組や新聞報道で目にする横領事件の多くは、業務上横領です。

これは経理社員が会社のお金に手をだすなど、業務上他人の物を不法に横領することです。業務上横領罪は10年以下の懲役と刑法で定められています。

業務上横領罪より罪が軽いのが単純横領罪です。

これは業務に携わるうえでの横領ではなく、他人の物を着服することです。

量刑は5年以下の懲役となっています。

横領罪でもっとも罪が軽いのは遺失物等横領罪です。

拾った財布をねこばばするなどがそれです。

量刑が1年以下の懲役または10万円以下の罰金となっています。

他人の物を横領すれば犯罪ですが、かならず起訴されるとは限りません。

会社のお金を使い込んでしまったり、他人の物を無断で売り飛ばしてしまったり、財布を拾いねこばばしても被害額を返済すれば和解できることがあります。

被害者が被害届をださないと事件にならないからです。

警察は被害届がだされないと捜査することはありません。

ただ、現行犯では起訴され有罪になることが多いです。

業務上横領が発覚! 返済できない大きな額でも罪は軽い!?

被害額が数千万円にのぼる大きな額であれば、示談は難しく被害届がだされます。

業務上横領では被害額が大きいと初犯でも実刑判決になる可能性が高いです。

ただ、被害者が届け出た被害額が1000万円でも、警察が捜査した結果立証できる横領額で起訴されます。

立証できる額が100万円と少なくなれば、その額で起訴されるので、初犯なら執行猶予の判決が下ることもあります。

横領の捜査で警察は、請求書や売上明細書など帳票をくまなく調べあげます。

横領する側は、巧妙な帳票操作で欺こうとします。

そのため被害の全貌が掴みにくく、捜査で立証できる被害額は被害企業が届け出る額より、かなり少ないことが多々あります。

こうしたことから少ない被害額であれば、弁償で帳消しにできないかと警察が示談を示唆することもあるようです。

企業も保管している会計資料は全て警察に提出しなければいけません。

捜査協力で会社の負担も大きくなります。

そのため示談に応じるケースが多いようです。

横領額の弁償! 金額が大きいときの返済方法!

業務上横領で被害の会社へ弁償することで示談が成立すると、被害額の返済がはじまります。

横領発覚後も会社に残れるのなら、分割払いで返済できるように相談するのがいいでしょう。ほとんどの場合、解雇は免れません。

退職金がでる見込みはありませんが、でるのであれば、それをあてることになります。

退職金で足りない場合は、分割払いを相談します。

返済が厳しいと自己破産を考えるでしょうが、不法行為による債務は免除されません。

支払っていくことになります。

示談交渉ではっきりさせておきたいのは、被害届をださない約束を得ることと、返済額です。

被害を受けた会社は立証できなくとも横領したと思われる額を含めて、返済を求めてくるでしょう。

立証されている額の弁償が完済できた後、会社はそれ以上請求しないことを誓約してもらいます。

それらの約束事は弁護士の立会いのもと文書に残すようにしましょう。

横領罪の裁判! 量刑に影響するものはこれ!

横領罪で起訴されてしまった。

裁判で有罪の判決が言い渡されても、情状により刑の執行が一時的に免除されることがあります。

執行が引き伸ばされた間、事件を起こさなければ実刑にならない執行猶予制度です。

執行猶予をつけてもらうのに大切なのは、初犯であること、被害額が比較的少ない、反省がみられるなどです。

初犯であることは判決に大きく影響します。

ただ、他に犯罪歴があっても横領は初めてなら初犯となります。

裁判で執行猶予をつけてもらうために、もっとも大切なのは裁判官への心証です。

すでに被害額の一部を返済して、被害者と和解できているなど反省していることを、裁判官に伝えるのが重要です。

そのために、親や妻など情状証人には十分反省していることや再犯の心配がないこと、そして、社会復帰に問題がないことを強調して証言してもらいましょう。

裁判官は社会復帰を重視しています。

社会復帰の見込みがあれば執行猶予がつく可能性は大きくなります。

横領で罪は免れた! でも社会的信用の失墜は大きい!

会社に横領を見つけられると処分を受けるでしょう。

処分には降格や減給に停職、そして解雇があります。

横領は被害状況で制裁が違いますが、多くは解雇になるでしょう。

ただ、解雇にも普通解雇と整理解雇、それに懲戒解雇があります。

普通解雇は仕事で成績があがらない、協調性がない、病気で勤務できないなどが理由となる一般的な解雇です。

整理解雇は会社の業績による人員整理です。

懲戒解雇は会社の秩序を乱したことで与えられる解雇です。

懲戒解雇では退職金や解雇予告手当は支給されません。

また、懲戒解雇になれば社会的信用が地に落ちるので、再就職がかなり難しくなります。

横領で解雇される場合の多くは、懲戒解雇です。

これから弁済していき、暮らしをたてるには新しい職を見つけなければいけません。

ですから、普通解雇かできれば自主退職で処分してもらえるよう会社と交渉し、懲戒解雇はできるだけ避けるようにしましょう。

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