《郷に入れば郷に従え》バリのチップ相場を知っておこう
2017.1.11

近頃はローコストキャリアの航空会社が増えたことで海外旅行もしやすくなりました。
日本からの海外旅行先として人気の高いバリですが、言葉や文化の違いなど知らない土地に行く時は下調べをしてから行くことが多いと思います。
そこで初めての海外旅行であればなおさら、海外特有の“チップ”の習慣・相場について知っておきましょう。
どのタイミングで?どれくらい?必ず渡さなければいけないものなのでしょうか
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ずばり、バリのチップの相場はいくら?
バリでの通貨はインドネシアルピアと言い、おおよそ100円=10,000ルピアほど。
日本円に二桁足した数と考えればざっくり計算しやすくなります。
どんなサービスに対してチップを渡すかによりますが、大抵が10,000ルピアからと考えて良さそうです。
アメリカドルを通過としている国のチップも、ベッドメイキングの際に枕元へ1ドル札を置いておいたりするので、バリもチップの金額としては決して高いわけではありません。
目安として
《10,000ルピア〜》
・ベッドメイキング
・ドアマン
・ベルスタッフ
《30,000ルピア〜》
・観光ガイドスタッフ
・ホテルでのイレギュラー対応時など
この程度のチップを渡すのが一般的なようで、日本で販売されている観光ガイドにもほぼ同じような金額が記載されています。
レストランを利用した場合は、合計にサービス料込みとなっていることがほとんどなのでチップを用意する必要はありません。
もちろん素敵なサービスをしてくれたスタッフに渡すのが悪いことではありませんよ。
サービス料の記載がなければ渡しても構いませんが、レストランで渡さないからといってマナー違反にはならないでしょう。
大きい額しか持っていないと渡したくても渡せないので、バリについたら少しは細く崩して持ち歩くと便利かもしれません。
チップの相場は守るべき?バリのチップ事情
相場があると、必ずその額を渡さなければいけないのかと思ってしまいがちですがそんなことはありません。
チップはあくまで“お礼”として気持ちで渡すものです。そもそも渡さなければいけないというルールもありませんし、働き手からして貰うことが多くても貰って当然なものではありません。
きちんとホテルの宿泊費、レストランの食事代、ガイド料などは支払っているわけですから、それにプラスして素敵なサービスを受けた場合にちょこっと渡す程度のものと考えておいてください。
日本ではチップを渡すことはほとんどなく、海外からのお客様から渡されたチップを謙遜してしまうケースも見られますが、バリでも同じようにもともとチップの習慣はありませんでした。
貧困層が大多数を占める国では特に、チップをくれない=ケチな客と認識され、雑なサービスをされたという話も聞きますが、バリではその心配は不要でしょう。
一流のホテルであればすべての料金にサービス料を含んでいるのでおり、且つ従業員同士の公平さへの配慮からチップはお断りしてます、というところも稀にあります。
ただ10,000ルピアで100円程度なので、日本にはない海外の文化を楽しむような感覚で気軽に渡してみたいですね。
相場よりもタイミングが知りたい!バリでのチップの渡し方
相場はあくまで目安で自由とお伝えしましたが、そのチップを渡すタイミング・渡し方はある程度流れが決まっています。
基本的にチップを渡すタイミングはサービスを受けた後です。
たとえばホテルに到着し、チェックインを済ませた後にベルスタッフが館内を案内しながら重い荷物を部屋に運んでくれますよね。
一通り説明が終わり、ベルスタッフが部屋を出るタイミングが“ありがとう”というのにベストなタイミングです。
ただベッドメイキングをするスタッフは、連泊をしていても必ず翌日も同じ部屋を担当するとは限りませんし、宿泊客が外出している間に仕事を済ませることがほとんどなので顔を合わせる機会がありません。
そのような場合には“お願いします”という意味も込めて外出前に枕元へ置いておくのが一般的。
ガイドをしてもらったりタクシーを利用してチップを渡したい場合は、合計額よりも少し多めに渡してお釣りは受け取りません。
これがチップに馴染みのない渡した側からすると「あれ、お釣りは?」と思うことも多く、何も返される素振りがなければ「チップとして受け取られたんだな」と判断できます。
そこまでではない少額の会計に対して大きいお札しかない場合は、お釣りと考えくれることが多いので必ずしもぴったりの額を出す必要はありません。
そもそも日本には馴染みのないチップの存在
世界中の国を見ると、チップの習慣がないのは日本だけではありません。
バリでは気持ちとして、あげてもあげなくても良いものですが、国や地域によってはチップを渡さない=非常識と捉えられてしまう場合もあるので注意が必要です。
労働者の賃金が設定されている場合、頑張りや成果としてチップを与えられることで働く意欲にも繋がりますが、女性よりも男性・黒人よりも白人の方がチップを貰えるという差別的な面もあり賛否両論です。
またチップは必ずしも現金で渡すわけではなく、レストランなどによってはクレジットカードでの支払いになり、伝票の合計額に自らチップを含んだ金額を記入したりしなければいけないので慣れるまでは手間取りそうです。
また国によってはトイレを利用する際に、入り口にいる人へチップを支払わないと利用させてもらえないこともあるので、いざという時の為にもある程度崩したものを持ち歩いたほうがいいでしょう。
これは日本でも取り入れられていることがありますが、多くは自然公園や山岳などのトイレに限ったことで環境への配慮を考え、トイレを清潔に保つための維持費用・処理費用がかかってしまうために徴収されている場合がほとんどです。
ボランティアとして活動している人々だけに負担がのしかかってしまうのを避けるため、これも一種のトイレチップと言われています。
あげたチップはどうなる?バリの労働環境
私たちが渡したチップは、ほとんどの場合受け取った相手の収入になります。
ホテル全体やレストラン全体に向けて会計を多めに渡したり、おつりをテーブルの上に置いて出た場合はあとで回収され、会社の売り上げとなるか等分にして従業員へ渡されることもあります。
サービスに感動して「ぜひこの人にチップを渡したい」と思ったら直接その相手に渡したほうが良さそうですね。
ホテルのレストランではバンド演奏を行っているところも珍しくありませんが、客層に合わせた選曲でテーブルの近くまできて演奏をしてくれたりします。
あからさまなチップ要求に思うこともあるかもしれませんが、バリの賃金は決して高くありません。都市部であれば近年生活水準も高くなってきていますが、地方都市から出稼ぎに来ている労働者にとってチップも重要な収入であり、そのチップをもらうために行っているサービスもあることを理解しておきましょう。
ただもともとチップの習慣がなかった国では、チップを受け取ることができるのはサービス業従事者のみで平等ではない、という点でチップ制度自体に反対してる人もいます。
必ず渡すというよりは、相手の仕事ぶりや雰囲気をみて判断したほうが良いかもしれませんね。
この記事のまとめ
- チップは最低10,000ルピアからが無難。
- 場面に合わせて直接渡すか、置いておくか使い分ける。
- チップは必ずしも渡さなくて良い。
- いざという時の為に少額の紙幣や硬貨は常にポケットの中へ。
いざ海外旅行に行くとなると、楽しみな反面その国のルールやマナーが少し心配ですよね。中でもチップの存在はきちんとした定義がないために特に曖昧で悩むもの。
事前に旅行者のブログやネット・雑誌でリサーチして、できるだけスマートに対応していきたいですね。
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