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気をつけたい妊娠中の高熱 特に注意すべき感染症とは

2016.11.15

妊娠中は、どんなに体調管理に気をつけてはいても、その性質からどうしても体調が崩れがちになるものです。

もし、妊娠中に高熱が出てしまった時、その原因が感染症だった場合、どんな危険性が考えられるのでしょうか?また高熱が出た時の対処法とはどのようなものなのでしょうか?

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妊娠中は高熱などの体調不良が起きやすいもの

妊娠中、お母さんの体調に何か異変が合った時、何よりもまず気になるのが、お腹の中の赤ちゃんへの影響でしょう。

赤ちゃんの現在、そして将来的なこと――気にならないわけがありません。
 

だから、妊娠中の女性は皆、自分の体調管理には十分注意を払うものなのですが、妊娠中、ずっと健康を保つことは思っている以上に大変なことです。

周囲の人の話を聞いても、つわりなどを除いても、風邪を引きがちだった、口唇ヘルペスが再発した、インフルエンザで高熱が出たという体験談は枚挙に暇がないほどです。
 

何故、妊婦さんは健康を崩しがちなのか。

それにはいくつか理由がありますが、大きなものとしては二つ。

第一に、妊娠中の体の中というものは、妊娠を継続し、赤ちゃんを育むために、妊娠前とは全く違うホルモンバランスで成り立っているからです。

そのバランスの変化に体が付いてこれず、体調が崩れがちになります。
 

そして第二に、赤ちゃんを守るため、体の免疫力をあえて低下させてしまうことが挙げられます。

例え”半分は自分”であっても、赤ちゃんは別の生命。”異物”だと認識しないために、通常よりも体の防御機能のハードルを下げているため、妊婦さんは感染症に罹りやすい状態になるのだと考えられています。
 

妊娠初期の微熱は正常 あまり心配しすぎないで

いちばん身近な、そして起こりやすい体調不良と言えば、”熱”(※)が挙げられるでしょう。

※少し熱がある微熱状態と、高熱との境目は”38度”だとされています。当記事でも同様に、38度未満を微熱、38度以上を高熱として記載しています。
 

妊娠初期は特にホルモンのバランスの関係で、微熱が続くことがあります。

これは、生理周期や基礎体温でいうところの高温期の状態が続いているためです。

そもそも女性の基礎体温は二層性と呼ばれ、低温期には卵胞ホルモン(エストロゲン)の影響で低く、高温期には黄体ホルモン(プロゲステロン)の影響で高くなります。

この黄体ホルモンは、妊娠しやすくする・妊娠を継続するために必要不可欠なホルモンであり、妊娠初期は卵巣から分泌されています。

胎盤が完成すると、ここから黄体ホルモンが分泌され始めるため、卵巣からの分泌が終わって大半の人の微熱は下がることになります。
 

ですから、妊娠初期に微熱の状態が続く、という時は、それは正常な体の働きですので、心配することはありません。

そして、微熱が妊娠中期移行にも続いたとしても、その原因がこのホルモンバランス由来であれば個人差であり、問題はありません。
 

問題は、その熱が、感染症が原因となっている場合です。
 

妊娠中に気をつけたいインフルエンザ 胎児に影響は?

感染症と言うと、その種類は多岐に渡りますが、中でも症状として高熱が出る、妊娠中には気をつけなければならないものにはどんな病気があるのでしょうか。
 

まず最初に挙げられるのが、インフルエンザです。

冬場になれば誰でも罹りうる病気の代名詞であり、感染力が非常に強く、また身近になりすぎてついつい忘れがちですが、毎年この病気で死者が出るほどに症状が重くなることを受け、法定伝染病に指定されています。

また、突然変異しやすいウイルスであり、「新型インフルエンザが――」というニュースを耳にしたこともあるでしょう。
 

そんな、身近ではあるけれど怖いインフルエンザですが、妊娠中は以前にもまして罹らないようにしなければなりません。

何故なら、WHO(世界保健機構)は、「妊婦がインフルエンザに罹った場合、妊娠週数が進むほど重症化する危険性がある」という声明を出しているからです。(これも免疫力が低下していることに起因します)
 

ただ、インフルエンザウイルスそのものが、胎児に対して影響を及ぼすことはありません。

ですが、母体がインフルエンザで弱ってしまうことが、早産や流産、そして陣痛などが起きる原因になる可能性はあります。

そのため、まず第一に、妊娠中にはインフルエンザに罹らないことが重要だと言えるのです。
 

妊娠中のインフルエンザの高熱、胎児に影響は?

インフルエンザに罹らないために重要なのが、毎年秋から始まる予防接種です。

また家族が罹患した時には、感染予防のためにタミフルやリレンザといった抗インフルエンザ薬が処方されることがあります。

こうしたワクチンや薬は、妊婦にも胎児にも、どちらも影響がないことが確認されています。

ですから、是非、インフルエンザワクチンの接種が始まったら、ワクチン接種を受けるべきです。
 

それでももしも、インフルエンザに罹ってしまった場合ですが、抗インフルエンザ薬が使える時期であればそれが処方されます。

ただしこの薬はあくまで”インフルエンザの発症初期”である48時間以内にしか効果が得られません。

ウイルス自体が影響しなくとも、母体側の高熱が数日間続いてしまうと、断熱、緩衝の役割を持つ羊水まで温まってしまい、胎児に悪影響が出ることがあります。

それが予想される場合は、対処療法として、比較的妊婦と胎児への安全性が認められているカロナール(アセトアミノフェン)などの解熱剤が処方されます。
 

その他の解熱剤は、妊婦側にインフルエンザ脳症という重篤な合併症を起こす可能性があるため、決して自分で判断して服薬するのではなく、医師から処方された薬を、間違いなく指示通りに服用しなければなりません。
 

近年流行が騒がれる麻疹 妊娠中に罹った場合、胎児に影響は?

続いて気をつけたい感染症が”麻疹”(はしか)です。

近年、麻疹の集団感染がニュースになったため、この病気の存在を認知している人も多いでしょう。感染力が非常に高く、また感染した場合はほぼ確実に発症する、とても怖い病気です。

麻疹もインフルエンザと同じく、そのウイルス自体が赤ちゃんに先天性奇形などを生じさせるリスクは少ないと言われていますが、早産や流産のリスクが高いことが問題です。その発生率は実に3割にも及びます。
 

麻疹は、感染から8〜18日間潜伏し、その後、咳やくしゃみ・鼻水、目の充血と共に高熱を発し、口腔内に白い斑点を生じます。

その後、一旦は熱が下がりますが、すぐに全身に赤い発疹を伴った39度ほどの高熱が出ます。この症状は、大人でも子供でも差はありません。

ただ、大人(または5歳未満の幼児)が麻疹に罹った場合には、重症化や合併症を併発する可能性が高く、時に肺炎、脳炎、心筋炎など、命に関わることがある重大な病気です。
 

麻疹に関しては、現在は予防接種を2回受けることが義務になっていますが、実は「日本で麻疹の発症は抑えられたために予防接種の必要はない」と考えられていた期間があります。

この期間に生まれた人は、予防接種を受けていないか、それとも1回のみの接種であった可能性があり、麻疹に対する免疫を持っていない可能性があります。

それが、”1990年4月1日までに生まれた人”です。
 

それでも自然に麻疹の免疫を得ている・逆に免疫が衰えて感染の可能性があることもありますから、妊活を考える時期に入った時に、麻疹の免疫があるか、まず血液検査を行い、なければ妊娠前に予防接種を受けておくべきでしょう。
 

妊娠初期の高熱で特に怖い風疹 罹りやすい世代がある?

麻疹と並んで数えられますが、実は妊娠中に感染すると一番恐い感染症の一つが”風疹”です。
 

風疹は春から夏にかけて流行るウイルスによる感染症です。

感染後2〜3週間潜伏し、発熱、関節痛、リンパ節の腫れと共に、赤い発疹が全身に現れます。

妊婦自身の症状は、3日程度で納まるため、あまり重大に感じないかもしれませんが、上記の2つの疾患と異なり、風疹の場合は胎児に感染する可能性が高く、妊娠週数によっては”先天性風疹症候群”を引き起こすのです。
 

特に妊娠12週未満という、胎児にとって重要な体の器官を作る時期に母体が風疹に罹ると、胎児にも感染する確率はなんと9割に上ります。

そして更に、先天性風疹症候群を発症し、先天性心疾患・視覚障害・聴覚障害などから、精神・身体の発達に遅延が出るなど、障害が起きる可能性も9割に及ぶほどです。
 

妊娠週数が進み、18週移行になると、母子感染が起きる可能性は4割にまで低くなり、また先天性風疹症候群の発症率もほぼなくなります。

ですから、妊娠初期のうちは特に、風疹に罹らないことが重要なのです。
 

ただ風疹もまた、麻疹と同じく予防接種が義務化されなかった時期が存在します。

その対象になるのが”1979年4月2日から1987年10月1日の間に生まれた人”です。
 

風疹に関しては、先天性風疹症候群の懸念からも、妊娠初期の血液検査によって、その免疫に対する検査が行われることが多いのですが、妊娠してから予防接種を受けることは出来ません。

ですからやはり、妊活の一環として、先に免疫の有無を調べるべきです。
 

妊娠中に高熱が出た場合には、どうすべき?

他にも、妊婦と胎児にとって危険な、高熱の症状を伴う感染症はいくつもあります。

  • りんご病(伝染性紅斑)
  • みずぼうそう(水痘)
  • トキソプラズマ症
  • ノロウイルス
  • 性感染症
  • サイトメガロウイルス …等

こうした病気から自分とお腹の赤ちゃんを守るには

  • 妊娠前に夫婦で血液検査を受けて抗体の有無を確認する
  • 抗体がなければ妊娠前に予防接種を受ける
  • 予防接種のないものや、妊娠が先に分かった場合には、感染症の流行について敏感になっておく
  • マスクの着用や手洗い・うがいなどの感染予防を十分にする

では妊娠中に高熱が出た場合、どんな対処をすべきでしょうか。

自己判断で解熱剤等の薬を飲まない

 例えその薬が処方薬や葛根湯などの漢方薬だったとしても、絶対に解熱剤や風邪薬などの薬を飲んではいけません。
 

産婦人科に連絡し、どの病院に行くべきか確認した後、指示に従う

 その高熱の原因が感染症だった場合、自分が感染源になる可能性があります。

 ですからまず産婦人科に電話で症状を伝え、産婦人科でいいか、それとも内科に行くべきかなどの指示に従いましょう。
 

診察後はとにかく安静にし、自分の回復を優先する

 先にも述べた通り、妊娠中に高熱が出たとしても、羊水の働きでその熱自体が赤ちゃんに影響を及ぼすのには時間がかかります。
 
 その間にまず体を休め、脱水症状を起こさないよう水分を十分に摂り、冷えピタなどで首筋などを冷やす、必要ならば点滴を受けるなどで、自身を回復させましょう。

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