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高温期の体温が日中も高いのはPMSのせい?それとも…?

2015.12.13

多くの女性が頭を悩ませるPMS(月経前症候群)。

言葉こそ有名になってきましたが、その症状はなんと200種にも及ぶと言われ、出方は人それぞれ、千差万別です。

このPMSは基礎体温が高温期に高くなる時に発症するものですが、日中の体温にまで変化を与える場合は、別の要因も考えなければならないようです。

多くの女性が悩むPMS でも辛さはなかなか口に出来ない…

女性にとって、憂鬱でありながら、避けて通れないもの・体の機能として必要なものがあります。言わずもがな、それは生理、月経ですね。

女性の体調はこの生理に支配されていると言っても過言ではないでしょう。全ての人が順調ならば問題はありませんが、中には、まるで乱気流に巻き込まれたかのように、辛い症状を抱える人もいます。その症状は十人十色ですから、なかなか周囲の人に”辛さを分かってもらえない辛さ”もあります。

生理の期間だけ体調が崩れるならまだしも、現在の女性の多くはPMS(月経前症候群)およびPMDD(月経前不快気分障害)を発症したことがあるようです。

近年ではメジャーな言葉になりましたが、これら生理前の体調不良も症状の出方に個人差があるため、当の本人さえ、体調不良の原因がPMSであることに気付かないケースもあるほどです。

もし周囲に理解があったとしても、生理という最もプライベートなことに関わる問題ですから、言い出しにくいのも当然です。

そもそもどうして、このPMSが起きるのでしょうか?そして、PMSを克服することはできるのでしょうか?

まずは女性の基礎体温についておさらい

まず”基礎体温”についておさらいをしましょう。

基礎体温とは、人間が生きる上で最低限のエネルギーのみを使っている時、つまり眠っている時の体温を指します。男性と異なり、女性はこの基礎体温が一定の時期で上下するようになっています。体温が低い時は”低温期”、高い時は”高温期”と言われています。

生理の周期は個人差がありますが、平均的な生理周期と言われる4週間を例にすると、低温期は生理開始日から2週間、高温期は排卵日から2週間後の次の生理日までです。

この体温差が起きるのは、生理と排卵が体内で起こっているからです。厳密に言えば、それぞれをコントロールしているホルモン(エストロゲンと黄体ホルモン)の増加が、体温に変化を起こしているのです。

低温、高温とは言え、病気の時の熱とは違い、体温差は0.3〜0.5度ほどの違いであり、起きて生活している日中にはあまり変化が見られません。

黄体ホルモンは、女性の体を妊娠しやすいように(具体的に言うと、子宮に受精卵が着床しやすいように)作り変えます。この時、受精卵が着床すれば妊娠、しなければ黄体ホルモンは減ってエストロゲンが分泌され、生理が始まるのです。

PMSが起きるのは高温期 基礎体温だけでなく日中の体温も上がる?

PMSが起きるのは、基本的に排卵後から次の生理までの高温期。生理が始まると、生理痛は別として、PMSによる体調不良は消えるか軽くなります。

では、高温期を招く黄体ホルモンがPMSの原因か、というと、実はそのメカニズムはまだはっきりと分かっていません。勿論、このホルモンもPMSを招く要素と言われていますが、ビタミン・ミネラルが不足したり、セロトニン(俗にいう”幸せホルモン”)の分泌が減ってしまうことも、PMSの原因として考えられています。

PMSの症状は多種多様に渡り、女性の心と体に様々な不調を感じさせます。

例を挙げると、むくみ、頭痛、不眠、便秘、吐き気、下痢、にきびから、イライラ、憂鬱、不安、無気力などが一般的なPMSの症状です。

中には、基礎体温のみの上昇に留まらず、日中の体温も上がり、ずっと風邪のような微熱を感じる人もいます。先に述べた通り、基本的に体温の上昇が見られるのは基礎体温のみのはずです。にも関わらず、風邪薬を飲んでも、解熱鎮痛剤を飲んでも、体が常に火照っているような感覚に悩むことになります。

高温期の日中の微熱は、大きな病気の可能性も…

高温期に日中の体温も上昇してしまう人は、頭痛、腰痛、腹痛、下痢、吐き気などの強い生理痛に悩まされることが多いのが分かっています。このような状態の場合は”月経困難症”を疑いましょう。

月経困難症とは、平たく言うと”生理痛”です。なので「なんだ、なら誰でも同じじゃないか」と考えてしまいがちですが、実は重大な病気を抱えている可能性もあるので、素人判断で放置することは絶対に避けましょう。

月経困難症には、機能性月経困難症と、器質性月経困難症の2種類に分類されます。特に注意したいのが後者の器質性月経困難症です。これは子宮に何らかの病気が潜んでいることを意味しています。

考えられる病気は、子宮内膜症、子宮腺筋症、子宮筋腫、子宮奇形などです。

これらは放置すれば、将来的に妊娠が難しくなる不妊症や不育症、深部静脈血栓症などの別の病気の原因となりますので、「これはみんなが悩んでいる単なるPMS、単なる生理痛」とは思わず、是非婦人科を受診しましょう。

自分の体調不良はPMS? その判断のためにも、基礎体温を測ろう

PMSは、10代の若い女性から、体が成熟しきった20代、30代から発症する人もおり、生理がある以上、誰でも罹りうるものです。年代や妊娠・出産を経ることで症状が変わったり、改善したり、悪化したりと、これもまた個人差によって変わってしまい、なかなか辛さを共有できません。

ただ、自分の不調が本当にPMSによるものなのかどうかは、はっきりさせたいですよね。その判断に大きく役立つのが、基礎体温表をつけることです。

基礎体温は起床後すぐ、体を起こす前に測るのが効果的です。起き上がったり歩いたりすると、体が活動を開始して体温が上がってしまうからです。正確な基礎体温を知るためにも、最小限の動きで体温を測るためにも、基礎体温計は枕元に置くのがよいでしょう。

この時使う体温計は、是非「婦人体温計」と呼ばれる、小数点第二位(.00)まで表示されるタイプのものにしましょう。

また、基礎体温は4,5時間以上のしっかりとした睡眠を取った後、毎日同じ時間に測ることが望ましいです。つまり、規則正しい生活をした方が、正確なデータを取ることにも繋がります。

憂鬱な生理は、女性の体にとって大切な作用です。この毎月の憂鬱な時期を把握するためにも、そしてPMSと向き合うためにも、自分の体の発している信号をしっかりキャッチしたいものですね。

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